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在宅医療の現場から

訪問診療医1日密着

AM 10:00

訪問診療(午前)

診察室で、その日のスケジュールやカルテなどをチェック。

  • 看護師とともに訪問診療へ向かう石賀先生の画像。

    看護師とともに訪問診療へ。この日は午前・午後で7軒を訪問。

  • ケアマネジャーと電話で車内会議をする様子。

    ケアマネジャーと電話で“車内会議”。移動時間も有効活用。

  • 訪問先でポータブルエコーを使って診察を行う様子。

    「ポータブルエコーは在宅医にとって、なくてはならないものです」。エコーの有無は、診察の精度を大きく左右する。

  • モバイルプリンタで処方箋を出力。

    その場で処方箋を作成し、モバイルプリンタで出力。

  • 患者さんの肩を組んだ石賀先生と患者さんの笑顔の画像。

    急な撮影にも嫌がる素振りをまったく見せず、「男前に撮ってね?」とむしろ乗り気の患者さん。石賀先生との信頼関係の深さ、日々を生き生きと過ごせている様子がうかがえる。

  • ご家族の方も笑顔で先生とお話ししている画像。

    患者さん、家族に共通するのは、笑顔であること。石賀先生の訪問を心待ちにしていたかのような表情だ

  • 訪問先でパソコンに向かう石賀先生と、患者さんに寄り添う看護師さんの画像。

    石賀先生がパソコンに向かうと、看護師が患者さんに寄り添う。そこにあるのは、「診療の場では、患者さんを一人にさせない」という共通認識だ。

Point2
在宅緩和ケア・看取り 4つの心得

①苦痛があれば徹底的に取り除く
がんの終末期の患者さんは、痛みや症状のコントロール不良が原因で寝たきりになることが多い。「痛みがとれれば、夜は眠れ、食事もとれ、笑顔が戻り、最期を迎えるそのときまで、自分らしく過ごすこともできるのです」と石賀先生は言う。
②本人の嫌がることはしない
本人の意思を尊重する姿勢も重要だ。石賀先生は「提案はするが選択はしない。本人が自由に選べるのが在宅医療です」と強調する。医療的に正しいと考えられても、それが本人の望みに反する処置だったとすれば、強制しても不満が募るだけで、逆効果になってしまうこともあり得る。
③介護者が疲れないよう支援体制を整える
患者さんを間近で支える介護者が疲弊してしまうと、在宅療養の継続や看取りは困難になる。「介護サービスを最大限活用する、訪問した際は家族ともしっかりと向き合うことが大切です」と石賀先生。
④カウンセリングでプラス思考に
終末期の患者さんは、マイナス思考に陥りやすい。「患者さんが[もう歩けない]と落ち込んでいたとして、私なら[いやいや、太腿を鍛えればまた歩けますよ]と、プラス思考に転じさせる、希望をつなぐような声掛けをします」。明るく、前向きになるだけで、症状が落ち着き、医療用麻薬を用いなくても痛みが和らぐこともあるそうだ。

Point3
写真撮影で、信頼関係を確認

 在宅医療の場において、医師と患者さんの信頼関係が不可欠であることは言うまでもない。初回訪問時の石賀先生の基本スタンスは、「信頼関係ができるまで帰らない」だ。在宅療養への不安や医師に対する警戒心などから、とくに初回は表情が硬い患者さんが多いという。石賀先生は、じっくりと患者さんの心を解きほぐすようにコミュニケーションを図っていく。「1人の診療に4時間をかけたこともあります」。
 では、何をもって「信頼関係が築かれた」と判断するのか。石賀先生が頻繁に患者さんと写真を撮る理由の1つはここにある。「写真に収まった患者さんの表情がこわばっていたとしたら、仮に会話しているときに笑顔だったとしても、それは作り笑いでしょう。本当に心を許してくれているわけではないとわかります」とその意図を説明してくれた。

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