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在宅医療総論

多職種連携(IPW:inter-professional work)

◆わが国のIPWの現状と在宅医療における必然性

“在宅ケアにおいては、多職種が病態、機能、心理、社会的問題を患者さんや家族の最善という共通の目標で協働することが重要である。”※1
IPWによって在宅療法の成果が変わってくるといえる。2000年に施行された介護保険制度においてケースマネジメントの手法とともにIPWの理念が取り入れられた。その必要性については、広く認識されているが、その方法が十分確立し、普及しているとはいえない。

◆在宅医療における医師の役割

在宅治療のなかでの医師の役割は、病態を把握し、治療方針をたてて実行すること、また予後(生命予後、機能的予後)、身体の状況(病態と機能)、生活を予測し、患者さんや家族に状況を説明することである。
地域における質の良いチームを作るという点では、医師は在宅医療のリーダーとしての役割を果たすべきであり、地域包括ケアシステムの構築のために、医師が多職種の役割を理解し、多職種連携を推していくことが求められている。
とはいえ、在宅医療におけるそれぞれの職種による目標は異なり、治療モデルとして考える医療職と、生活モデルとして考える介護職では、それぞれの意見がかみ合わないことも推測される。在宅ケアにおいては多職種が病態、心理、生活的問題について患者さんや家族の幸せという共通の目標を目指して、協働することが重要である。

参考文献

・公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団 在宅医療テキスト P38〜39を改変

引用文献

※1公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団 在宅医療テキスト P38

監修:全国在宅療養支援診療所連絡会 会長 新田 國夫