病気になっても住み慣れた場所で生活する
病気になっても、安心して住み慣れた生活の場で療養をする。
そのために大切なことは、どのような生活を送るかについてのご本人の選択と、ご本人・ご家族の心構えです。
まず、どのような医療を選択し、その選択の結果、今までどおりに近いQOLを保つ事は可能かどうかが、重要な判断となります。“すまい”、そしてご本人にあった“すまい方”を選択することが重要であり、選択した“すまい”、“すまい方”に基づいたセルフマネジメントや、地域の実情に応じた生活支援(例えば、買い物、洗濯、料理などの支援)を、自発性や創意工夫によって築いていくことが必要です。
その上で、介護が必要な状態となった時には、介護のサービスや、在宅医療を含む医療を適用していくことになります。その際には、医師や看護師、薬剤師をはじめとする専門職の方々の協力を得ていくことになります。
このように、“地域の住民が心身の状態が悪化した場合でも、住み慣れた地域において生活を継続できるような仕組み”※ を地域包括ケアシステムと呼び、今、地域に応じた体制づくりが進められています。その中では、地域生活を継続する際の基礎が、自らの生活を自らで支えることである、そして地域づくりの主体は市民である、ということを理解しておく必要があります。

引用:
※「地域包括ケアシステム構築に向けた制度及びサービスのあり方に関する研究事業報告書」(厚生労働省)P6
参考資料:
「地域包括ケアシステム構築に向けた制度及びサービスのあり方に関する研究事業報告書」(厚生労働省)
監修:全国在宅療養支援診療所連絡会 会長 新田 國夫